外交や安全保障は独りよがりで乗り切れるものではありません
相手あってのものですし、国内だけで解決できるような問題ではなく、個々の国々の考え方や世界的な情勢に大きく影響されます。
相手国は一筋縄ではいかないような国も多いですし、世界の情勢はとてつもないスピードで変化をしています。
その中で舵をとっていくのですから外交はとても難しいものになっているのです。

世界のとてつもない変化

18世紀までの世界は船でたどり着いて支配した地域を植民地として資源や穀物などを収奪していく、いわゆる「重商主義」的な外交が行われていました。このころの世界にルールなどなく好き勝手やっていました。
19世紀が始まると帝国主義が台頭し、自国に近くて条件の良い土地を求める様になりました。それは隣国の大国も例外とはならず、大国同士の戦争に発展していきます。
20世紀に世界は大きな対戦を2度も引き起こします。これは植民地政策とは違い、世界の覇権を握ろうという国同士の戦争でもありました。兵器の進化もあって、2度の戦争で6000万人以上の人が亡りました。
冷戦を経て21世紀となり国が核開発競争の末、中小国でも核保有を行うようになり、2国間の戦争であっても世界が崩壊する可能性をもつ恐ろしい力が均衡し合う時代になっています。
そうなると戦争の火種となりうる土地、宗教、経済的な問題を武力で解決することを排除してく流れができつつあります。
この200年程度で世界の状況は著しく変化し、それに合わせて国際的なルール(明文化されたものでもない常識的なもの)も大きく変わらざるを得ませんでした。

世界に合わせて戦略を変えるのが外交安全保障

世界の変化のスピードについていきながら、適切に考えを変えそれぞれの国や問題に対処していくのが外交交渉というものだと述べました。
商売をするものが、ライバルや世の中の需要の変遷を見ずに商品を売ることはできないのと同じです。
その時々で駆け引きや戦略を変えていくことが求められます。
また、外交には国内のコンセンサスも不可欠です。国民の理解が全く得られないのは問題です。
日本人はわりと一本筋の通った考え方を好みます。これは相手のいる外交においては少し馴染まないかもしれません。
我々国民も外交安全保障は相手や世界情勢あってのものだと理解し、政府の交渉過程を見ももらなければなりません。
手練の国々との交渉には二枚舌や交換条件などときには狡猾なやり取りが必要となること理解する必要がかるかと思います。

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