ひとえに貧困問題と言ってもいろいろな側面から見ていく必要があります。
貧困問題のうち社会保障がセーフティネットとなている人たちとそこから漏れてしまっている人とでは状況は大きく違っていると言えます。
社会保障が助けられる貧困問題
- 高齢者→年金
- 要介護者→介護保険
- 病気になった人→医療保険
- 障害をおった人→福祉
- その他の理由により貧困となったもの→生活保護
上記4つに関しては利用の条件がわかりやすいですし、制度が整っています。
また制度間の連携も整っているので、一度社会保障の枠組みに入ってしまえば飢えて死ぬようなことにはなりえません。
一方、現代における貧困問題とは下記のような人々で、社会保障がセーフティネットとなりえていない人々です。
現代の貧困問題
- 子供の貧困問題
- 女性の貧困問題
- シングルマザー・ファザーの貧困問題
- ワーキングプアの問題
現代の貧困問題の特徴は、困窮者の把握がしにくいところです。何か手帳やカードを持っているわけではなく、周りから見ただけではわかりにくいため顕在化されません。
また、本来なら生活保護を受けられるはずの人が受給を拒否されたり、制度を知らなかったりすることもあげられます。
貧困の解決方法
貧困の解決方法は短期的なものと長期的なものに分けられます。
短期的には貧困を発見し保護することです。
誰しも困窮者は貧困状態にあることを隠したがります。これは当然の行動なので、社会がこれを発見しなければなりません。特に子供の貧困は親がそれを隠したり、貧困状態であることを否定する場合があります。
貧困は社会の損失であるという認識をもとに、周りの人たちが貧困に苦しむ人々に救いの手を差し伸べなければなりません。
高齢者の貧困問題が減少している理由の一つに介護保険制度が関係しています。ケアマネジャーや介護職員が高齢者の生活を把握する事ができるているからと言われています。
長期的な貧困の解決方法は職につける環境を整え、生活できる給料まで上げることです。
現代の困窮者の中にはすでに職についている、または働ける人が多くいます。
シングルの方などは子供を預けて思いっきり働ける環境を作り、十分な給料をもらえる職を手に入れれば貧困問題はありません。
女性や高齢非正規労働者などに対しても同一労働同一賃金などを担保することで十分暮らせる給料を確保しなければなりません。
私はワーキングプアを生んでいると言われている介護福祉業界にいます。国が給料をコントロールしている業界なのに、貧困問題を引き起こすような給料しか払えないようにしています。
国が困窮問題を作っているといってもいいと思っています。
国が先導して貧困問題を解決してください!!