介護福祉保育業界は働く女性7割を超えるような業界なので、比較的男女間の格差については生まれにくくはあるものの、まだまだ考えていかなければならないことも多いです。
また、世間一般的な職業、教育、政治家などの男女格差などについても敏感でいたいと思っています。
ここではまだまだ未熟ながら私のジェンダー論に関して記したいと思います。

賃金/役職格差について

厚生労働省が出している、介護従業者処遇状況等調査によると男性介護職員の平均月収は31.5万円に対して女性介護職員の平均月収は28.9万円となっています。約10%の差がついていることになります。
これは他の業界(20%の差)と比べると格段に小さく平等な業界と言えます。
やはり女性が多い業界から女性の権利向上が謳われることは当然のことだと思います。
また、一般介護職などの給料格差は小さく、管理者や施設長などのマネジメント職に男性が付きやすいところから生まれている格差が大きいようです。
女性がどんどん管理職にも進出してほしいと思います。

夫婦別姓について

夫婦別姓に関しては条件付きで認められるべきだと思っています。
夫婦によって考え方や家族のかたちはそれぞれですし、合意があれば別姓に変えたり、同姓に戻したり自由にできてしかるべきだと思っています。
ただ、その議論の中心に子供を据えるべきだと思っています。子供の意見を聞かずに両親だけで決めてしまうのは違う気がします。
つまり、子供のことを一番に考えたうえで、自身の姓を決定できるようにするというのが私の基本的考えです。また、他にも論点がありますので、じっくりと国民を巻き込んだうえで議論を行い、制度化を行うべきです。以下論点についてまとめて見ます。

事実婚ではだめなのか

名字を変えたくない場合、事実婚で足りるという意見もありますが、下記のようなデメリットがあります。
事実婚と法律婚を比べた場合のデメリットは子供の親権が母親のみになってしまうことや相続権がないことと、配偶者控除や第3号被保険者権など細かな配偶者であることの特典が受けられない可能性があります。
※手続きを踏むことで特典を受けられるものもあります。
そういった不利益をなくすことも重要な問題です。

子供の姓について

夫婦別姓問題で最も議論が必要なのが子どもの姓の問題です。学校でいじめられるのではないか、子供のメンタルを心配するのは当然です。私は学校内での両親の姓の表記や手続きは全て同姓(に見えるよう)であるべきだと思います。その際にどちらの姓を名乗るかは子供が小学校に上がる時に選択させればいいと思います。また、兄弟は同姓とするべきです。

戸籍の問題

戸籍制度の崩壊を指摘する方もいらっしゃいます。現在の戸籍では筆頭者が最上部に記され、その姓(氏)がファミリーネームとなり、それ以下の家族は名前しか記されません。
法務省の見解では、別姓となった場合はそれぞれの欄に姓(氏)も同時に記載することで戸籍としては成立するとされています。戸籍が崩壊するというよりはファミリーネームがなくなってしまうという指摘のほうが正しいです。

クオータ制について

クオータ制とは女性政治家の数や割合に縛りをつけて、必ず一定数の女性政治家を担保する制度のことです。
私はこの制度に賛成しています。そして、この基準は”候補者数”ではなくて、”政治家(当選者)の数”とするべきとも考えています。
日本には女性の政治家が少なく近年になって多少女性議員が増えていますが、まだまだ足りていません。
各政党は候補者の段階での目標割合を設定し、候補者数はだいぶ増えてきたように感じます。ただ、当選者数となるとその割合が格段に減ってしまいます。
特に国政選挙では顕著で、女性候補者の当選確率は25%程度ととても低いです。
これは、国政選挙がいかに男性向きにできているかの証左です。
選挙運動自体が体力勝負であったり、男社会の人間関係?が重要であったりと、女性に不利であると感じています。
昼夜問わずに1万件を超える戸別訪問を行ったり、夜通し飲んで回ったりそんな選挙やっていては女性が銀になりたいと思うはずもありません。

そこそこ遠い将来、男女なんてものはなくなっているか、気軽に選べるようになっているんじゃないかと思っています。ジェンダー問題なんて言葉がなくなる日はいつ頃来ることやら。