経済政策とは

経済の基本は売りたい者がものやサービスを作って買いたい者がお金を払って買うという超原始的行為です。
この行為に対して、国や自治体がどのように関与していくのかということが経済政策です。
また、税金を徴収することで政策の財源とするという意味では税金に関しても経済政策の一環であると言えます。

国ができる経済政策

  • サービスやものを売る側にお金をあげること
  • サービスやものを買う側にお金をあげること
  • 銀行にお金を渡して、双方がお金を借りやすくすること
  • 税金を使って双方からお金を取る(返す)こと

結局国は予算をつけることで政策を実現します。つまり、どこからどうやってお金を集めてどこにお金を配るのか、ということしかできないのです。とても複雑で難しいことをやっているように見えますが、結局これしかやっていないのです。
話をややこしくしているのは、下記のような様々な経済指標を持ち出して、政策を評価分析しようとするからです。ただ、政治家は結果に責任を持たねばなりませんから、評価を受けるのは当然のことなのですが。

経済政策の指標

上記の政策を行って、国民の幸せの総量を最大に高めることこそ経済政策の目的なのです。しかし、幸せってどうやって測るのでしょうか。それをなんとか数値化したのがGDPによる指標だったのです。
しかし、現代の複雑に入り組んだ経済において、一つの指標だけで経済政策の旗振りを行うことは難しく、下記のような様々な経済指標が用いられ政策の決定がされています。

  • GDP
  • 失業率
  • 賃金上昇率
  • 物価上昇率
  • 為替
  • 金利
  • プライマリーバランス

経済政策の結果が出るのはとても遅く、その効果は多岐にわたる指標に現れるため正当な評価をするのはとても難しいです。
よく使われる経済指標の中でも私が重視すべきだと思う指標はGDP・賃金・物価で、この3つの名目上昇率をバランスよく上げていくことが大事だと思います。
特に大事なのが、賃金上昇率 > 物価上昇率 を保つことです。
物やサービスの付加価値が上がり、値段が上がっていることを実感しながら、それ以上に賃金が上がっている時、人の消費意欲は最大限に高まるのですから。

国民は政府に踊らされるべきか

経済政策の効果が国によって異なるというデータがあります。例えば、こちらの記事で論じているように消費税の影響は国によってかなり異なります。これは国民性や国民の経済意識によるものが大きいと考えています。
経済政策は政府の号令によって、思い通りに国民が動いたほうが効果が高まります。例えば電気自動車に補助金をつけた場合、国民が電気自動車ばかりを買ってくれた方が経済効果が上がるでしょう。
反面、自動車よりも自転車のほうが環境にいいと考えて、自動車を買わない人たちもいるでしょう。こういった人が多数いると思った経済効果が得られないかもしれません。
「さあ、皆さん政府が出した経済政策の上で踊りましょう」と言いたいところですが、政府が出す政策に不公平があったり、恩恵が雀の涙では踊る気分にもなりませんよね・・・
日本では経済政策の効果が薄いと言われるのは、国民が政府に簡単には踊らされないという賢さの象徴なんじゃないかなと考えることがあります。これはとても大事なことかもしれません。

坂元ゆうきの経済政策

当然国や地方自治体などの規模や予算のレベルによってやれることやれないことが別れていますが、ここではそのような枠は取っ払って私の考える基本的な経済の概念についてお話しようと思います。 
当然難しい金融システムの話は専門家に任せますが、私がどのような方向性やバランス感覚を持っているか確認していただけたらと思います。
私は基本的にミクロ経済(ここの家計や企業の経済活動)の積み重ねがマクロ経済だと考えています。つまり一つの経済政策を行えば必ず全体として同じ方向に動くものではないと考えています。
例)金利を下げれば企業や人がお金を借りて使う、とはならない。
経済政策の役割は、緩やかな物価の上昇とそれを上回る賃金上昇を先導することだと考えています。
当面は、GDP=賃金が+5%以上、物価が+2%あたりを目標に経済政策を展開するべきです。
また、消費税については下記の記事で詳述しますが、日本人にとって影響力が強すぎる税金になってしまっているのでこれ以上上げるべきではないと考えています。

社会保障について

社会保障とは子供から大人まで、生きている中で不運にも困難に直面した人を国民全体で助ける制度の事を言います。具体的に言うと下記の制度に分けられます。

  1. 年金
  2. 医療(予防や公衆衛生も)
  3. 介護
  4. 障害
  5. 生活保護

それぞれに細かい問題点が存在しますが、その多くが少子高齢社会と密接な関係があり、現代日本では多くの費用が費やされています。
その予算規模は2021年予算で130兆円に迫るほどで、その内訳は保険料と公費に分けられますが、どちらも結局は国民が支払っていると考えれば、国民一人あたりの負担は100万円を超えていることになります。
サラリーマンの額面給与と手取りに大きな差があるのもうなずけます。

厚生労働省より

これでいて社会保障にはまだまだ存在します。これから20年は高齢化は続いていくわけですし、医療保険事業と介護保険事業の格差については私の政策のメインテーマとなるところです。
介護保険制度の問題点については「政治理念」を御覧ください。

一生続いていく仕組みとしての社会保障について下記にて考察していきます。