財源の問題(社会保障費)
- 膨らみ続ける介護費用2022年度介護で13兆円ほど(社会保障は総額130兆)
- 第1号被保険者の保険料は現在6,000円程度(当初3,000円)と倍増
- 2号被保険者の負担も増
- 利用者自己負担も増えている
:2割負担(単身で280万世帯で340万以上):3割負担(単身340万-世帯460万)
後期高齢者医療保険も含めると一気に負担が上がっている
議論となる点
- 財源を模索するなら保険料?消費税?国債?
- 介護職の給料を上げることを経済政策として位置づけることで国債を使えるか?
- 第2号被保険者の拡大は可能か(20歳からにして障害福祉と合併など)
- 保険料の応能負担について(標準報酬月額の上限撤廃)
- 自己負担は2割、3割りと階段的ではなくスロープのように上げられないか12%負担など
今の制度で救えていない高齢者と家族の問題
- 特養に入れず、民間の有料老人ホームにも入れない高要介護者
(特養は人気、民間は費用が高いため介護度4の人でも居宅の高齢者は多い) - 朝晩の介護(24時間訪問介護やショートステイ)が利用できない高齢者
- 本人または家族が介護サービスの利用を躊躇してしまう高齢者
- 老々介護(認知症を患いながら介護するような例も)
- 上記高齢者の世話をする家族(別居・病気・子育て・就労など家族環境も多様化)
:ヤングケアラー
:介護離職者
:ダブルケア(子育てと高齢者の同時介護)
議論となる点
- 助けられる制度は設計可能なのか
- 他にどんな困っている人がいるのか
- 困っている人を見つけるのは誰か
介護の未来(地域包括ケアの推進)
- そもそも理解が広がらず、介護の立ち位置も曖昧
- かかりつけ医から介護への動線(医者の介護施設の理解)
- 家での看取りを増やせるか(在宅医療との連携、介護事業者が看取る)
- 足りている施設と足りていない施設の調整
- 地域支援事業(ボランティアなど互助制度)の整備
- 情報のDXやICT
例)同じ申請書を様々な部署に出す
例)利用者請求データのソフト間のデータ移行ができていないためFAXでやり取り
議論となる点
- 医療と連携の成功例
- ボランティアが運営するサービスでの成功例
介護職の人手不足(待遇問題)の問題
- 平均年収が低い(正社員で300万程度)
- 若者の関心が低い
- パートの時給は最賃レベル(シングルマザー・ファザー、高齢者も多い)
- 行政主導の職員確保(地域で集められない)
- ハローワークの機能不全(派遣会社の囲い込み)
- キャリア形成(介護福祉士以上の資格がない・どんなキャリアが求められているのか)
- 働き方改革(同一賃金、残業、ハラスメント(パワハラ、カスハラ)など
議論となる点
- 現場で起きている問題
- 働き手を増やすようなアイデア
施設不足の問題
- 特養の不足(設置費用が高すぎ、自治体の財政に大きな影響)
- ショートステイの不足(特養老健に併設しなければ採算が合わない)
- 訪問介護職員の減少
- 廃業する事業所の増加
- 地域による偏在(自治体が計画出店するサービスと民間の自由参入が行われるサービスの差)
- 在宅医療(医師)の不足
- 都心部は賃料が高く、新たな施設が参入してこない
議論となる点
事業所の生産性(介護報酬)に関わる問題
- そもそも施設が利益を出せない報酬額(給料も上がられない)
- 介護報酬の3年毎の改正では物価高などに対応できていない
- データの共有化や行政への報告などの無駄な書類の作成
- 保険外収入をあげられていない(規制もあるため)
- 機械化や設備投資に対して報酬が上がらない
例)機械式浴槽や高価なマシンの導入に報酬がない - 生産性や満足度を上げても報酬につながらない
例)デイサービスは時間単位で報酬が決まってしまう
各事業別の問題
- 居宅介護支援事業所
利用者の身の回りの世話を無償でやらされる
- デイサービス
3時間以上に縛られて、サービス残業が状態化
総合事業で入浴換算がない
- 訪問介護
移動時間が報酬に入っておらず、給料ももらえない
議論となる点
- 様々な事業所で働いている人から理不尽なルール
- 報酬にならないのにやっているサービス
自治体の役割
- 国、都道府県、市区町村(保険者)の縦割りでわかりにくい役割
例)市区町村は認定審査、都道府県は不服申立ての審査(介護保険審査会)
例)指定権限の分かりにくさと、監査権限の曖昧さ - 自治体運営の介護施設の運営状況及び民間への圧迫
- 治体の厳しい指導(故に自治体と民間事業所の連携取れず)
(特養や地域包括などは行政がコントロール可能だから?補助や助成は目立つ) - 介護計画で総量規制や公募の健全性
- 効果のあるかわかない地域支援事業(ボランティアや地域任せの事業)
議論となる点
- 自治体がうまく事業者を指導している例
- 効果的な地域支援事業はあるのか